中学受験の志望校選び② 凸凹くんに “合う学校・合わない学校” そして我が家の併願スケジュール

体験談

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前回の記事に続いて、志望校選びのお話になります。

5年の秋に第一志望となる学校が定まり一安心した我が家。
新6年の2月に併願校B校の説明会にもやっと参加することができました。

説明会で息子のラズくんは、スクリーンに映し出されたパソコン室の映像と「放課後はここを解放しています」という言葉に「この学校行きたい!」と衝動のまま私の方へ身を乗り出して訴えてきました。
こんな風にラズくんが目を輝かせたのは、このB校だけでした。
まるで楽しいテーマパークでも目前に広がっているような反応でした。

この説明会の二ヶ月後には緊急事態宣言が発出されたので、以降どこの学校の説明会にも参加することはできませんでした。
最後の最後にB校の説明会に参加でき、ラズくんの反応を見ることができて本当に良かったです。
実際に学校に行ってみて、子供がその学校を肌で感じること、その時の子供の様子を知ることの重要さを実感しました。

B校はラズくんにとっての「パラダイス校」。
この学校が安全圏にあるという安心感が、私やラズくんのメンタルを最後まで支え続けてくれました

凸凹ある人は得意不得意がはっきりしているので早くから進路が決まりやすい、という話を聞いたことがありますが、自分の感情を認識し整理するのが苦手という、これも特性のためなのか? ラズくんの場合はB校以外に行きたい学校を見つけ、「ここぞ」という志望校として心の中で確立するまで、少しの時間と、学校の情報提供という親の介入も必要でした。

その学校の良さや取り組みが、B校のようにパッと見て分かりやすい特徴ではなかった場合、または子供が説明会に参加していない場合も、親が説明する必要が出てくると思います。
小学生が挑む「中学受験」。
もしかしたら、他の多くのお子さんも同じような過程を辿るのかもしれませんけれど……
だとすればラズくんの見せた「B校への強い反応」は、やはり凸凹特性ならではの分かりやすい反応だったのかもしれません。

そしてB校以外で強い反応は全く無かったのかといったら、「この学校は合わない」というマイナスの反応では、ありました。
「無理!!」という拒絶だけはハッキリとしていて、分かりやすかったです😅

ラズくんが拒否したのは、合同説明会で、とある学校が「自己管理能力をつけるため、ある取り組みをしている」というお話をした時でした。
前の方の席なのに突然「この学校嫌だ!」と言い出したので、学校の先生に聞こえていないか焦りました……。
その後も、在校生がお住いの地域を示したグラフがスライドに映し出されたら
「ほら!うちの方から通ってる人全然いない!」
とか、この学校はそぐわないというアピールを必死に続けため、申し訳ないやら恥ずかしいやらでその場から逃げ出したかったです😨

それから宗教色の強い学校も当時のラズくんは抵抗感を示していました。これといった根拠はないはずなので、感覚的なものだと思います。
校内にある宗教的なモチーフが気になったようで、これまで通った幼稚園や小学校には無かった「慣れない雰囲気」に不安や緊張を感じたのか、帰り道での様子もなんだか変でした。笑
私が中高校生の頃なんて、ミッション系の学校などは憧れしかありませんでしたが……
これでまた選択肢が狭まるな〜とため息が出た出来事でした。

また別の学校では、その日がたまたまそうだったのか、「ゴミとか髪の毛とかいっぱい落ちてて○小(通っている小学校)みたいでなんか嫌だった!」と言っていた学校もありました。笑
模試会場として行った学校だったのですが、「私立でもそんなことあるんだな」と意外でした😅
私の中では品のあるイメージの学校で、説明会に伺った時は伝統とモダンさが融合したような設備が素敵だったのですが、
ラズくんの中では「ああ、○小みたいな学校ね」という印象になってしまっていて、ちょっと可笑しかったです。

志望校選びがなかなか進まない場合は、このような「拒否反応から消去法で学校を絞っていく」という方法もアリかもと思いました。
我が家では、志望校の特徴やラズくんの反応と比べて「やっぱりここで良かったんだな」と、確信を深めるバロメーターになっていました😅

我が家は都内の学校を志望していたので、1月校への進学は考えていませんでした。
私は当初、当たり前のように市川中学校の「メッセ入試」を受けるのだろうな〜と想像していました。
なんとなく、ニュースや漫画などの情報で「受験生の多くは市川中学校から受験スタートする」というイメージがあったからです。

ですが、コロナ禍での入試だったことで、万が一感染しても2月1日に隔離期間が明けるよう、千葉よりも早い埼玉入試での前受けを、日能研の面談ですすめられました。

皆様ご存知かと思いますが、前受け校を受験する理由は2つあります。
1つは本番前に本物の受験を体験し場慣れするため。もう1つは直前期の今、自分がどの程度の位置にいるか確認するため、つまり1月模試の代わりにするというものです。

ですので、多くの受験生は得点開示がされる中学校を選びますが、日能研の面談では2つの学校から選択することをすすめられました。
ラズくんの持ち偏差値と同じくらいのF校か、5ポイントくらい下げたD校です。どちらも多くの受験生が前受けに集中する中学校でした。

F校には難関校を目指す受験生が集まるので、その中での自分の現時点での位置が測れるのですが、その分、万が一ということもあります。
本命校は、合格率30%ほどのチャレンジ校です。
その前に不合格をもらう事態はどうしても避けたかったため、我が家は安全なD校を前受けとして受験することにしました
F校を前受けする子達の中でのラズくんのいる位置なんで、点数を見るまでもなく分かってるしな……とも思いました。
とにかく、ラズくんのメンタル維持だけに心を配り、安全第一を考えました。

そして「前受けは1回じゃダメだ、最低でも2回」というラズくん父の意向から、もう一校、12月中にある地方校の首都圏入試を考えていました。
ですがその学校は面接があったため、志望動機を訊かれたらどう答えたらいいかと悩み、日能研の面談で相談しました。

すると「面接には対策も必要となってくるため、進学を考えていないのであれば、おすすめできない」と言われました。
またその学校はとてもハイレベルな学校なので、その点でも適さないと言われました。
代わりに、別の地方校「E校」をおすすめされました。
その学校の入試は埼玉のD校の翌日にあり、連日入試が続く2月の予行練習にもなるだろうとの事でした。
さらにラズくんの持ち偏差値と同じくらいのレベルなので
D校で合格はもらえるだろうから、E校に得点開示はないが、適正偏差値の学校で感触を試すという利用の仕方もある
というお話に、夫も深く同意してE校を受けることに決めました。


我が家は、家族全体的に、変化に弱く処理力に凹もあるように思っています。

1度イレギュラーなことがあると、体勢を整えるのに、おそらく他のご家庭よりも時間がかかってしまうような気がしています。
中学受験を始めてから私はそのことに気づいたので、6年になってからはイレギュラーなことを極力避けて「私自身も近所以外は出かけない、不要な予定は入れない」よう過ごしてきました。

ですので、2月1日までの日数が長くとれる埼玉受験の方が、本番に向けて体勢を整え直すという点でも適していたように思いますし、
もしも12月の地方校を受けていたら2回もリズムが崩れることになり、しかも面接がある1日がかりの入試でしたので、大きく勉強効率が落ちていたと思います
面接にも気を取られていたと思いますし……😅

我が家の前受けに不向きとされた受験校にどんどん代替え案が出てきたことに、この時ばかりは「さすが大手塾」と思わず唸りました。
日能研の的確なアドバイスのお陰で、第一志望校に向けて腰を据えて対策することができました

この記事を書くために、当時夫に送っていたラインを読み返してみました。すると出るわ出るわ弱音の数々。

ラズくん昨日、全落ちして3年間の苦労が水の泡になったら怖いと言ってたから、そうならないようにお母さんたちがちゃんと作戦を立てておくから安心して志望校のことだけ考えてればいいよって言ったけど私も不安😨」
とか、

第二志望がB校だから入れるはと思うけど流石に3〜4日目受験になると不安
とか、

「今A校のサイトみたら、結果でるのが2日午前みたい。まあ結果を得ないまま2日の受験に挑むのは変わらないか。
1日の午後、お守りに徹するなら〇〇くらいの学校(午後受験を行なっている近くの大規模標準校)を受けた方がいいよね。〇〇は当日に結果出るんだっけ。お守りのために午後受験するなら落ちる可能性がある学校受けても……って感じになるよね。
合格なしで2日の受験耐えられると思えないんだけど……
とかとか……、

ネガティブな想像をしては気弱なメッセージを夫に送りつけていました。(夫は通常運転で既読スルーでした笑)
いずれも6年生の秋のことです。

その後、日能研の先生との面談で「B校を受けるなら1日午後はC校で問題ないでしょう」とお墨付きをいただき、そこからトントン拍子にスケジュールが決まっていきました。
経験豊富な先生の言葉は心強く、不安で一杯だった私を後押ししてくれました。
同様に、受験終了まで我が家の心を支えてくれた「B校とC校」も頼もしい存在でした。

中学受験は通過点ですので、この先の長い学びの道のりを思い、きつい受験勉強に心折れないよう、少しでも楽しく・楽になるように私なりにですが、工夫をしてきたつもりでした。
そして同じように、第一志望校にご縁がなかったとしても、挫折感だけが残るような受験にしたくない。そう願って組んだ入試日程でした。

今回は、我が家の志望校選びについての体験談を書かせていただきました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

※ブログ内の学校の偏差値や入試日・選抜方法などは息子が受験した当時のものです。

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