今回の記事は主に夫にバトンタッチをしてお送りしたいと思います。
「可愛いキャラにしてほしい」という本人たっての希望からこんな画像にしてみました。
息子のラズくんの第1志望校は「記述問題」がとても多い学校でした。
記述の多い学校の自己採点をする場合、完全なる⚪︎か×かくらいは分かっても、△の場合、どのくらい得点できているか判断が難しくないですか?
私は1,2回採点してみたところ、全く自信が持てなかったので、国語に限らず記述の採点と解説は夫にまかせました。
そこで今回は、ラズくん父の説明する「記述を自己採点するための方法」と、日能研の過去問演習のサポート体制をうまく利用する方法を書かせていただきました。
記述の自己採点にお悩みの方の、一助となりましたら幸いです。
「要素採点の方法」
こんにちは、凸凹くん父です。マイペースな父です。
直前期の過去問の記述問題の採点を担当しました。
記述の採点のやり方を皆さんに説明させていただきます。
国語でも社会でも記述問題を採点しようとしたら、お勧めなのは要素採点です。
要素採点には欠点もあるのですが、分かりやすく簡単に採点できる利点があります。
<メリット>
かわかりやすさ。採点しやすく、採点された側もなにが不足しているのか分かりやすい。
そのため記述問題を上達するスピードが速い。
<デメリット>
おおざっぱ。要素間の関係があいまいでもマルになりやすい。変な日本語でもマルになりがち。
しょせんは自己採点なので、この答案は目安として何点ぐらい、というのが分かればいいと割り切って下さい。
また、デメリットについては、一度加点した後に減点することで改善できます。
要素採点の手順
①記述問題の模範解答を各要素に分ける。
②答案にそれぞれの要素があるかを判断して加点する。
③減点する必要がある場合は減点する。
④配点に合わせて計算して得点を出す。
まず最初に加点して、その持ち点から減点していく流れです。
詳しく解説します。
①記述問題の模範解答を要素に分ける。
模範解答の内容ごとに要素を振っていけばいいのですが、どの内容で要素にすればいいのか、分からないときは、基本的に点(、)と丸(。)で区切ればいいと思います。
例えば「○○工業地帯の特徴を述べなさい」という設問で、
「○○工業地帯は〜〜港に近く、そのため中国への輸出が多い。」
というのが模範解答であれば、要素aとして「○○工業地帯は港に近い」、要素bとして「海外への輸出が多い」と2つの要素に分けます。この時、どのように区切ればいいか分からなければ単純に点(、)と丸(。)で区切ってもいいです。
例えば模範解答が「○○工業地帯は〜で、〜でもあり、そのために〜になる特色と、さらに〜であるという特色をもつ、〜という特徴がある」という模範解答なら点(、)で区切れているところで要素abcdeと割り振ればいいです。
その際、模範解答のそれぞれの場所にabcdeって書き込んでしまえばいいと思います。あとで子供に説明しやすくなりますので。
②答案にそれぞれの要素があるかを判断して加点する。
自分の子供の解答を見てそれぞれの要素の内容がちゃんと書けていると思ったら2点、ちょっと足りないねと思うなら1点、ないと思ったら0点にします。
配点に応じて各要素に点数を割り振って採点してもいいですが、面倒くさいので、各要素を仮に2点で採点すると採点しやすいです。
例えば
「○○工業地帯は海の近くにあり、海外への輸出が多い」という解答であれば、要素aは「海の近く」といえているが、「港」という単語がないから△1点、要素bとしては「中国」ではなく「海外」と大ざっぱに言っているのでこれも△1点。といった感じです。
③減点する必要がある場合は減点する。
日本語のおかしなところがあれば、各1点減点します。文末表現がおかしかったしたら1点減点です。(理由を聞いているのに「〜から。」になっていないとか)
それ以外にも、
1)要素間の関係をチェックして、たとえば原因と結果が逆転していたら、要素の内容があっても基本的にはバツです。
例えば「○○工業地帯は海外への輸出が多いので、港に近いという特徴がある。」という解答は、要素aがマル2点、要素bがマル2点ありますが、因果関係が逆になっているので、すべてバツで0点になります。
2)また、全体として支離滅裂で意味不明な文章だったら、いくら要素があっても全体としてバツになります。
たとえば「○○工業地帯の港は輸出をするために近くの海にある。」という解答であれば、要素はありそうですが「港は近くの海にある」という内容ですのでなにをいっているかよくわからない文になっているので全てバツ、といった具合です。
3)さらに、理由を答える問題でその理由を答えられていなければ、それ以外の要素があってもバツになることが多いです。
この(1)〜(3)については、すべてバツにするか、減点にしてすますかは受験校の採点が厳しそうなのか優しそうなのかで変えていいと思います。
(不安な場合は一度塾の先生に採点をお願いしてさじ加減を見る、または塾の先生に相談するとアドバイスがもらえるのではないでしょうか?凸凹くん母より)
④配点に合わせて計算して得点を出す。
採点が終わったら、実際の配点が分かっていれば、それに合わせて計算してあげて下さい。
たとえば先ほどの「○○工業地帯は海の近くにあり、海外への輸出が多い」という解答は、各要素を2点として採点して、要素aが△1点、要素bが△1点でしたので、満点を4点とした場合に2点ゲットできています。
実際の問題の配点が10点であれば10点に2/4を掛けて「5点」と計算することができます。
ですので子供には「要素aの内容は港という言葉がないから半分しか書けていない。要素bの内容も中国ではなく海外となっているので半分しか書けていない。だから5点だよ。」と説明してあげることができます。
子供からしてもどこの部分を改善すればいいのかが分かるので上達していくことができます。
要素採点の最大のメリットはこの、上達しやすさにあります。
その他のヒント
記述の解答に取り組むとき、何を書けばいいか分からないから書かないという子供が多いと思います。
その時に「文字数が示されていれば、それはヒントだよ」って教えてあげて下さい。
記述の解答の各要素ってだいたい1要素が15〜20字ぐらいが目安だと考えるといいです。(難しい学校ほど1要素の文字数が減るイメージです。)
たとえば「40字で答えなさい」という問題は、だいたい2つか3つの内容を答えればいい、ということになります。
易しい学校なら2つ、難しい学校なら3つぐらいの内容を答えればいいのです。
先ほどの「○○工業地帯の特徴を答えなさい」も字数指定が20字なら1つ、40字なら2つ、の要素を答えればいいという目安になります。
子供は、記述の解答を答えたら、答案を見直すのを嫌がるものです。
苦労して書いた答案ほど苦痛なので二度と見たくないものです。
しかし、書き終わった後に、日本語としておかしな事を言っていないかをチェックするだけでも、得点が変わります。
とはいえ、これは設問の難易度によってできる場合とできない場合があります。
難しい問題ほど答えにくく、見直しもしにくく、またその時間もないものです。
そのため書いた後の見直しは、一律に無理強いしない方がいいと思います。
「余裕があったら、答えた後にもう一度解答を読み直してみようか」というぐらいに、お子さんの実力にあわせて対応してあげて下さい。
記述問題の見直しについて
間違えた記述問題は、模範解答や各要素をみせて、どのような間違い方をしていているかを、子供に確認させてください。
見直しについては、しばらく時間が経って模範解答の内容をわすれたぐらいになったら、もう一度問題を見て、自分で模範解答の内容が再現できるか、確認すればいいです。
その際、書き込みやマルバツを付けているテキストとノートで見直しをして下さい。
そうすれば見直しは短時間で終わります。
なにも書いていないまっさらなテキストで復習するともう一度本文を読み込まないといけないので時間の無駄になります。
なにができてなにができていなかったかが理解できていれば自然と正答率は上がっていくものなので、こういった見直しをすることは大切だと思います。
以上が凸凹くん父の記述採点の説明です。よろぴく。
日能研にうまく採点結果を見てもらおう
ここからは母に戻ります。
夫に採点をしてもらう前は、日能研の先生に自己採点した答案を提出し、チェックしていただいていました。
日能研に提出していた間(12月中くらいまで)は私が採点していましたが、点数を出すのが本当に難しくて、例えば下の画像ですと、枠外に赤で1と書いたのが私の採点ですが、その下の設問は点数を出すことができず空欄で出しました……。
青字が日能研の先生です。細かく解説やアドバイスも書いてくださっています。
日能研の先生は、常勤の先生もいらっしゃいますが、そうでない先生もいます。
答案は提出してから戻ってくるまで、常勤でない先生は2週間ほどかかり、冬期講習前は過去問の提出にストップがかかりましたし、なかなか捗りませんでした。
結局、前半に進めた併願校の過去問は全てチェックしてもらえましたが、12月から取り掛かった第一志望校は、教科によっては2回分しか採点を見てもらえなかったのです。
そこで思ったことは、第1志望校は、「4教科通しで解く回」をスケジュールを見て何回分か決めおき、その分の過去問は手をつけずに大事にとっておきますが、
それ以外の回は、記述の多い教科優先で併願校と並行して進めればよかったな、ということです。
算数だけは仕上がりに時間がかかったので、第1志望校への着手を遅らせたかったのですが、それ以外の教科は先に進めてしまってもラズくんの場合は問題なかったと思うからです。
また、併願校は、第1志望校に比べて記述は全体的に少なかったのですが、
第1志望で解答のみだった教科が、逆に併願校では記述式だったパターンもありました。
解答のみの自己採点は、日能研にチェックしてもらう理由が家庭側としてはないため(日能研側は進捗チェックしているかもしれませんが)、記述のある答案を優先的に提出すると、より正確な得点を知ることができ、的確なアドバイスも受けることができると思いました。
今回は、過去問の「記述問題の採点」に絞って、我が家の経験を振り返って後悔したことも含めて書かせていただきました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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